
夏休みの宿題の中で、毎年多くの中学生を悩ませるのが自由研究です。「何をやればいいかわからない」「時間がなくて1日で終わらせたい」そう考えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、身の回りや家にある物を使って簡単にできるものを集めました。
準備が簡単なもの、家にあるもので揃えられるもの、手順が複雑でないものを基準に、1日でできる自由研究テーマを簡単さ順にランキング形式でご紹介しています。
中学1年生〜3年生それぞれが取り組みやすいテーマを厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
中学生におすすめな自由研究テーマの決め方
自由研究のテーマ選びで迷ったときは、まず「自分が少しでも気になること」を出発点にしてみましょう。
決める際には、自分が楽しくできそうなもの、やりたいと思うものを選ぶことが大切。「なぜだろう?」という小さな疑問が、良い研究へとつながります。
中学2年生にもおすすめ!学年別のテーマ選びのポイント
中学生の自由研究は、学年によって学んでいる理科の内容が違うため、その年に習ったことと結びつけると考察が書きやすくなります。
中学1年生は「物質の性質」などを学ぶ時期なので、スライムやペットボトル雲など目に見える変化が楽しめる実験がおすすめです。
中学2年生は「電気」「化学変化」を学ぶため、野菜電池や10円玉実験など化学反応を観察するテーマがおすすめ。
中学3年生は、SDGsや環境問題と結びつけた一歩踏み込んだ考察にも挑戦してみると、担任の先生からの評価も上がるかもしれません。
参考本・図書館もうまく活用しよう
参考本や図書館もうまく活用しましょう。
本には、実験のやり方や失敗しないための方法などが書いてあります。また、調べ学習をする際にも本は有効です。
1日で終わる自由研究をする場合は、図書館で本を借りて使い終わったらまた返すという手段を取るのがいいでしょう。
図書館であれば、スタッフの方に「◯◯に関係する本を探しているのですが…」と聞くことができるので便利ですよ。
簡単にできる!1日でできる中学生の自由研究テーマランキング5選
ここからは、1日でできる自由研究テーマを簡単さ順にご紹介していきます。
第1位:ペットボトルで雲をつくる実験

ペットボトルを使って雲を再現する実験です。炭酸飲料用の厚みのあるペットボトル・消臭スプレー・消毒用エタノール・水があればできますよ。
【材料】
- 空のペットボトル(炭酸飲料用の厚みのあるもの)
- 消臭スプレー(エアゾール製品)
- 消毒用エタノール(スプレータイプ)
- 水
【手順】
① ペットボトルにスプーン1杯の水を入れ、消毒用エタノールをひと吹き入れる
② 消臭スプレーをひと吹きして口をしっかり閉める
③ ペットボトルの中のくもりがとれるまで待つ
④ ペットボトルを強く押してから勢いよくパッと力をゆるめると、中が白く曇る
⑤ もう一度押すと透明になり、パッと放すとまた曇る
【解説】
雲ができるのは「断熱膨張(だんねつぼうちょう)」という現象によるものです。
空気には、圧縮されると温度が上がり(断熱圧縮)、反対に膨張すると温度が下がるという性質があります。
ペットボトルを押すと中の空気が圧縮されて温度が上がり、一気に力をゆるめると空気が膨張して温度が急激に低くなります。冷えた空気は水蒸気を保ちきれなくなり、細かい水滴へと変わっていきます。このとき、消臭スプレーの細かい粒子(エアロゾル)が「凝結核(ぎょうけつかく)」として水滴の核の役割を果たし、きれいな雲が現れます。
自然界の雲も、上昇した湿った空気が冷やされ、砂埃などの粒子を核として、同じ仕組みで生まれています。
水の量を変えて何度か実験してみると、より説得力のある自由研究になるはずです。
(参考:ベネッセ教育情報)
第2位:10円玉をピカピカにする実験

【材料】
- 汚れた10円玉(6〜7枚)
- しょうゆ・酢・レモン汁・ケチャップ・タバスコ・炭酸水など身近な調味料
- 容器(調味料の数だけ)
- ピンセット(あれば)
【手順】
① どの調味料が一番10円玉をきれいにできるか予想を立てる
② 容器に調味料をそれぞれ入れ、10円玉を1枚ずつ浸ける
③ 10分後・15分後の変化を観察して写真を撮る
④ ピンセットで取り出し、水道水で洗って結果を比較する
10円玉が黒ずむのは、銅が空気中の酸素と結びつく「酸化(さんか)」という反応によって「酸化銅(さんかどう)」ができるためです。酸性の液体がこの酸化銅を溶かすことで、元のピカピカな銅の表面が現れます。
また、酢だけよりも食塩が含まれている調味料の方がよりきれいになりやすいのは、塩分に反応を助ける働きがあるため。しょうゆに酢が入っていないのに少しきれいになるのは、乳酸などの酸がわずかに含まれているからです。
成分表示を確認しながら「なぜこの調味料は効果があったのか・なかったのか」を考察に盛り込むと、一歩踏み込んだレポートになるでしょう。
また、10円玉がピカピカになるのはおもいのほか気持ちがいいですよ。学校で友達に自慢しちゃいましょう。
(参考:ベネッセ教育情報)
第3位:スライムを作って高分子の性質を調べよう
【材料】
- 洗濯のり(PVA配合のもの)100ml
- ホウ砂 10g
- 水 適量
- 食紅や絵の具
- プラスチックカップ2個・割り箸
【手順】
① 洗濯のり100mlと水100mlをカップに入れ、よく混ぜる(A液)
② 別のカップにホウ砂10gを水に溶かしてホウ砂水溶液を作る(B液)※溶け残りがあっても大丈夫
③ A液にB液を小さじ1/2ずつ少しずつ加え、そのつどよく混ぜる
④ 手につかなくなったらスライムの完成。加えたB液の量を記録する
⑤ B液の量を変えて何種類か作り、硬さや伸び方の違いを比べる
ホウ砂は薬局などで購入可能、洗濯のりはダイソーなどの100円ショップで購入できます。
食紅や絵の具はあってもなくても大丈夫ですが、入れると色付きのきれいなスライムになります。
スライムができる理由は、洗濯のりに含まれる「PVA(ポリビニルアルコール)」という高分子の鎖どうしが、ホウ砂によってつなぎとめられるためです。B液(ホウ砂水)の量が多いほど鎖のつながりが増えて硬くなります。
この「高分子(ポリマー)」の技術は、衝撃を吸収するクッション材や体内で溶ける医療用カプセルなど、私たちの身の回りの素材開発にも広く活かされているんです。
スライムは簡単に作れます。材料の配分を変えながら調べるのも面白いですよ。
※ホウ砂は目や口に入ると危険です。必ず保護者の方と一緒に扱い、使用後は手をよく洗いましょう。
第4位:うがい薬でビタミンCを調べる実験
【材料】
- ヨウ素入りうがい薬
- 水
- レモン汁・麦茶・野菜ジュース・炭酸水など身近な飲み物
- スポイト(または小さじ)
- 透明なコップ(飲み物の数だけ)
【手順】
① うがい薬を水で薄めて薄い茶色の液を作る
② どの飲み物にビタミンCが入っているか予想を立てる
③ コップに薄めたうがい薬を同量ずつ入れ、飲み物をスポイトで1滴ずつ加える
④ 液の色が透明に変わったらビタミンCが含まれている証拠。色が変わるまでの滴数を記録する
うがい薬に含まれるヨウ素は、他の物質を酸化させる「酸化剤」として働きます。
ビタミンCには強い還元作用があるため、うがい薬の中にビタミンCが入ると、ヨウ素が還元されてヨウ化物イオンになり、液体が透明になります。これが「酸化還元反応」です。
色が変わるまでの滴数が少ないほど、その飲み物のビタミンC含有量が多いと考えられます。
「ビタミンCが少なそう」と思っていた飲み物で意外な結果が出るかもしれません。成分表示と照らし合わせながら考察してみるとおもしろいですよ。
(参考:https://handmade3.jp/category/勉強)
第5位:片栗粉でダイラタンシーを作る実験
【材料】
- 片栗粉(140g)
- 水(100ml)
- ボウル
- 計量カップ
【手順】
① ボウルに片栗粉140gを入れる
② 水100mlを加えてよくかき混ぜる
③ 手で握ると固まり、手のひらに置いておくと溶け出す様子を観察する
④ 素早く叩いたときとゆっくり触れたときの違いも記録する
感触も楽しめる実験です。手が汚れるため、家族のだれかに協力してもらい、タブレットパソコンで写真を撮影してもらうのがおすすめです。
片栗粉と水を混ぜると、粒子と粒子の間に水が入り込み、潤滑剤の役割を果たして液体のように流れます。
しかし力を加えると粒子が移動し、粒子間から水がなくなります。潤滑剤を失った粒子は摩擦力が大きくなり、固体のように硬くなります。力を加えるのをやめると再び水が入り込んでドロドロ状態に戻ります。これが「ダイラタンシー」という現象です。
水や油のように力の加え方が変わっても粘度が一定の液体を「ニュートン流体」と呼ぶのに対し、片栗粉水のように力の加え方によって硬さが変わる液体は「非ニュートン流体」と呼ばれます。
この性質は、スポーツ用の防具などにも応用できるよう研究が進められています。
※後片付けの際、排水溝に流すと詰まるため、乾かしてから燃えるゴミに出しましょう。おうちの人に怒られないように…!
(参考:https://handmade3.jp/category/勉強)
理科・実験系の面白い自由研究テーマランキング5選
ここからは、理科や社会系の面白い自由研究を新たに5つご紹介します。
第1位:洗剤が汚れを落とすメカニズムを調べる実験
【材料】
- 食器用洗剤
- 水(900ml)
- ゴマ油(色の濃いもの)
- コショウ
- 白い綿の布・毛糸(ウール100%)
- 透明なコップ(6個)
- 割り箸
- 布きれ
【手順】
① 水450mlに洗剤を4ml溶かし、コップ3つに150mlずつ注ぐ(A液)。残り3つのコップには水のみを150mlずつ入れる(B液)
② A・Bそれぞれに洗って乾かした毛糸を入れ、液のしみこみ方を観察する
③ 別のA・Bのコップにゴマ油を数滴入れ、割り箸でかき混ぜて油の混ざり方を観察する
④ 残りのA・Bのコップにコショウをひと振り入れ、広がり方を観察する
⑤ ④のコップに布きれを浸して引き上げ、コショウのつき方を比べる
界面活性剤は、一つの分子の中に「水と仲の良い部分(親水基)」と「油と仲の良い部分(親油基)」の両方を持っています。
②の毛糸の実験では、洗剤が水になじみやすくする性質のおかげで、水だけのときより繊維の奥まで液がしみこみやすくなる様子がわかります。
③のゴマ油の実験では、本来混ざらない水と油が、親油基が油を包み込むことで細かい粒になって水中に散らばり、白く濁って混ざり合う「乳化」という現象が起きます。
④のコショウの実験では、洗剤が入ると水面の表面張力が急に下がり、コショウが勢いよく周囲に散っていく様子を観察できます。
そして⑤で布を浸してみると、一度散らばった汚れが界面活性剤に包まれたままなので、繊維に再びくっつきにくいことがわかります。
このように、洗剤は「しみこむ→汚れを包み込む→水中に散らす→くっつきにくくする」という一連の働きによって汚れを落としているのです。
AとBを比べることで、この一つひとつの働きを目で見て確かめることができます。
材料が多く準備にやや手間はかかりますが、実験自体は一日で終えられる手軽さがあるため、堂々の一位としておすすめします。
第2位:牛乳からプラスチックをつくる実験

【材料】
- 牛乳(200ml)
- 酢(20ml)またはレモン汁
- 鍋
- ガーゼまたはキッチンペーパー(こし用)
- 型(クッキー型など)
- 電子レンジ
【手順】
① 牛乳200mlを鍋で60〜70℃に温める
② 酢20mlを少しずつ加えてかき混ぜると、白い固まり(カゼイン)が分離する
③ ガーゼでこして水分を取り除き、カゼインだけを取り出す
④ 型に入れて形を作り、電子レンジで数秒ずつ様子を見ながら加熱・乾燥させる
⑤ 牛乳の種類(普通牛乳・低脂肪乳・豆乳)を変えて、固まり方や量を比較する
牛乳に含まれるタンパク質「カゼイン」が、酢(酸)によって固まる性質を利用した実験です。
できあがった「カゼインプラスチック」は、微生物によって土の中で分解される「生分解性プラスチック」の一種です。石油から作られる一般的なプラスチックは自然では分解されず、海洋汚染などの環境問題につながっています。
「石油を使わないプラスチックがなぜ注目されているのか」をSDGsと関連づけて考察すると、深みのあるレポートになることでしょう。
※熱した牛乳や電子レンジを扱います。必ず保護者の方と一緒に行い、やけどにはくれぐれも注意してください。
第3位:野菜・果物で電池をつくる実験
【材料】
- レモン・じゃがいも・りんごなど身近な野菜・果物(3〜4種類)
- 銅板と亜鉛板(ホームセンターで購入可)
- ワニ口クリップ付き電線
- LED電球
- 電流計(あれば。ない場合はLEDの光の明るさで発電力を比較する)
【手順】
① 野菜・果物に銅板と亜鉛板を差し込む(板同士が触れないように間隔をあける)
② ワニ口クリップで銅板と亜鉛板をつないだものを2〜3個直列につなぎ、LED電球に接続する
③ LEDが光ったら成功!光らない場合はつなぐ個数を増やしてみる
④ 野菜・果物の種類を変えて、電流の大きさ(またはLEDの明るさ)を比較・記録する
野菜や果物の中には酸が含まれており、これが「電解液(でんかいえき)」として働きます。
亜鉛と銅という2種類の金属を電解液に入れると、銅よりも電子を放出しやすい性質を持つ亜鉛が溶け出して電子を放出します。この電子が導線を伝って銅板へ移動する流れが「電流」です。
つまり、野菜・果物の酸+性質の異なる2種類の金属の組み合わせが電池の正体です。実は乾電池や電気自動車のバッテリーも、この「電解液と2種類の金属」という基本的な仕組みは同じです。どの野菜・果物が一番発電できるか、ぜひ比べてみましょう。
用意しなければいけないものが多いため3位としましたが、実験に使う物が用意できさえすれば、かなり本格的な自由研究となることでしょう。
※実験に使った野菜・果物は食べないでください。金属板は実験後によく洗って保管しましょう。
第4位:城の歴史と防御の工夫を調べよう
【用意するもの】
- パソコン(学校から貸与されているタブレット型パソコン)
- 参考となる本 など
社会や歴史が好きな方は、城の歴史と防御の工夫を調べるのもおすすめです。
城には敵の攻撃から身を守るためのさまざまな工夫があります。堀・石垣・天守・狭間(はざま)・石落としなど、複数の城を選んでその構造と防御の工夫を比較表にまとめてみましょう。
地元にゆかりのある城を選ぶと、より身近なテーマとして取り組めます。なお、早く終わらせるコツとして、調べる城を2〜3つに絞ると1日でレポートを完成させやすいです。
社会・歴史の授業で学んだことと結びつけた考察を加えると、さらによい自由研究になることでしょう。
第5位:今昔マップで地域の歴史・地形の変化を調べよう
【用意するもの】
- パソコン(学校から貸与されているタブレット型パソコン)
インターネット上で公開されている「今昔マップ(https://ktgis.net/kjmapw/)」を使って、自分の住んでいる地域の歴史や地形の変化を調べるのも面白いでしょう。
「今昔マップ」は、埼玉大学教育学部の地理学者・谷謙二氏が開発した無料のウェブサービスです。自分の住んでいる地域の現在に近い姿と昔の姿を並べて比較することができます。
現在と数十年前の地図を見比べることで、建物の多さや駅の有無などの変化から、人口や交通の様子など人々の暮らしの変化を考察することができます。
1日でレポートを完成させるには、調べるテーマを1〜2つに絞るのがポイントです。
(参考:今昔マップ on the web)
自由研究レポートのまとめ方・書き方のコツ
自由研究のテーマは決まったけど、まとめ方や書き方が分からない!そんな疑問にお答えします。
自由研究のレポートは、決まった型に沿って書くだけで見違えるようにまとまります。ぜひ参考にしてみてくださいね。
動機・目的・結果・考察の書き方
まずは、基本の型を押さえておきましょう。
レポートには、以下の四つを入れることを基本とするとよいです。
- 動機
- 目的
- 結果
- 考察
動機には、「この研究をしようと思った理由」を書きましょう。「なぜ?」を書くということです。
目的では、動機で生じた疑問や課題を明確に述べ、この研究で何を明らかにするのかを書きます。
そして、結果(分かったこと)と考察(結果を踏まえて考えたこと)を書きます。
この4つの流れで書くことで、読む人にとって「なぜやったのか→何がわかったのか→どう考えたのか」が分かりやすくなります。
「結果(事実)」と「考察(意見)」を混ぜないのが鉄則
注意しなければいけないのは、結果と考察のところです。
結果には「実際に起きたこと・観察したこと」という事実だけを書き、考察には「なぜそうなったのか」という自分の考えを書きます。この二つを混ぜてしまうと、レポートとして説得力が下がってしまいます。
たとえば、「10円玉がケチャップでピカピカになった」のは、「結果」。「ケチャップに含まれる酢が酸化銅を溶かしたからだと考えられる」のは、「考察」。
このように、事実と意見をはっきり分けて書くことが大切です。
夏休みの勉強や学習の悩みは個個塾の先生に相談しよう

自由研究もそうですが、夏休みは宿題や復習のことで悩んだり、夏休み明けからの学校での学習に不安を感じたりすることもあるでしょう。そんなときは、個個塾の先生に気軽に相談してみてください。
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まとめ:夏休みの自由研究は1日でできるテーマで乗り切ろう!
いかがでしたか?
今回は、中学生におすすめの1日でできる自由研究テーマを、簡単さ順にランキング形式でご紹介しました。どれも身の回りや家にある物で取り組めるテーマばかりです。
自由研究で大切なのは、完璧な結果を出すことではありません。「なぜだろう?」という疑問を出発点に、調べて・試して・考えるプロセスそのものが学びになります。今年の夏休みは、ぜひ自分だけのテーマで自由研究に挑戦してみてください!
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