
こんなお悩みありませんか?
「5年生になって、算数が急に難しくなったように感じる」
「『割合』や『分数』が苦手になってきた」
「今のうちに、どの単元をしっかり勉強しておけばよいのか知りたい」
「中学校の数学で困らないために、小学生のうちに何を身につければよいのか知りたい」
小学5年生になると、算数はさらに内容が広がり、計算だけでなく「割合」「速さ」「比例」など、抽象的な考え方を扱う単元が増えていきます。
そして、この時期に学ぶ内容には、中学校数学の「正負の数」「文字式」「方程式」「比例・反比例」「平面図形」「空間図形」「データの活用」につながるものがたくさんあります。
今回は、枚方市で使用されている東京書籍の教科書の流れに沿って、「小学5年生で何を学ぶのか」だけでなく、「中学校数学で点数を取るために、どこを特に大切にしておきたいのか」という視点からご紹介します。
この記事では以下のことがわかります:
✅小学5年生で学ぶ算数の主なポイント
✅中学校数学につながる重要単元
✅特に優先して身につけておきたい内容
✅ご家庭で意識したいこと
この記事の見方
この記事では、それぞれの単元に中学校数学とのつながりをもとにした「重要度」を付けています。
★★★ … 中学校で何度も使う、特に優先して身につけたい単元
★★☆ … 高学年・中学校につながる大切な単元
★☆☆ … 算数だけでなく、理科や社会、日常生活でも役立つ単元
※どの単元も大切ですが、「家庭で復習するならどこを優先するとよいか」という視点でまとめています。
4月 整数と小数 ★★☆
5年生の最初には、整数と小数について学びます。
ここでは、
「10倍すると小数点がどう動く?」
「0.1や0.01はどれくらいの大きさ?」
といった、数の仕組みを改めて考えます。
小学校では「小数の計算」として学びますが、こうした数の仕組みを理解しておくことは、その後の計算の土台になります。
特に、5年生以降は小数のかけ算・わり算が本格的に出てくるため、小数の大きさをイメージできることを大切にしたいところです。
中学校では、文字を使った式でも「0.5×a」などの計算が出てきます。数学では小数そのものを扱う機会は減っていきますが、数の大きさや位を意識する力は、その後も必要になります。また、理科では、小数の計算が引き続き出てきます。
小数・分数がどのくらいの量なのかピンときていない場合は、まず「半分」など身近な量から数量感覚を育ててみましょう。
▼小数・分数の理解にもつながる「数量感覚」の育て方はこちら▼
4~5月 直方体や立方体の体積 ★★☆
体積では、立方体や直方体の体積を求める方法を学びます。
「たて×横×高さ」という公式を覚えるだけでなく、
「どの長さが、どの部分を表しているのか」
を図から読み取れることが大切です。
また、単位にも注意が必要です。
「1㎥と1㎤ではどれくらい違う?」
「1Lは何㎤?」
といった、単位と数量の関係を理解しておきましょう。
6年生では角柱・円柱などの体積、中学校では空間図形の体積へとつながっていきます。
計算そのものよりも、図を見て必要な情報を取り出す力を意識しておくとよいでしょう。
5月 比例 ★★★
5年生では、初めて「比例」を本格的に学びます。
例えば、
「1個100円のお菓子を買うと、2個なら200円、3個なら300円」
というように、一方の数が2倍、3倍になると、もう一方の数も2倍、3倍になる関係を考えます。
ここで大切なのは、単に表を埋めることではありません。
「2倍になっているから、こちらも2倍になる」
「1個あたりの値段はいつも同じ」
という数量の関係を見る力を育てることです。
6年生の「比例・反比例」、中学校の「比例・反比例」へと直接つながるため、5年生の段階から大切にしたい単元です。
中学校では、比例の式やグラフを使って問題を解くようになります。
「表を見る→関係を見つける→式やグラフで表す」という流れに慣れておくと、中学校でも学習しやすくなります。
5~6月 小数のかけ算 ★★★
ここは、5年生で特に大切にしたい計算単元の一つです。
例えば、
「1m80円のリボンを2.3m買ったらいくら?」
というような問題を扱います。
「2.3×80」という式を立てるだけでなく、
「2.3mは2mより長いから、80円より大きな金額になるはず」
というように、答えの大きさを予想することも大切です。
また、小数の計算でよくあるのが、
「小数点をどこにつければいいのか分からない」
というつまずきです。
筆算の手順だけを覚えるのではなく、「0.1を何個集めた数なのか」といった小数の意味を振り返りながら計算できると、理解が安定します。
小数の計算そのものは中学校では少なくなりますが、文字式や方程式など、正確な計算が必要な場面は一気に増えます。
「計算でミスをしない力」は、中学校数学の土台になります。
6月 小数のわり算 ★★★
小数のわり算も、5年生の重要単元です。
例えば、
「2.4mで96円のひも。1mでは何円?」
といった問題を考えます。
ここでは、
「何を何で割るのか」
を考えることが重要です。
また、「2.4÷0.8」のように、わる数が小数になることで、計算の仕組みそのものが分かりにくくなる子もいます。
小数点を移動させる手順だけを覚えるのではなく、なぜそのように計算してよいのかを理解しておきたいところです。
もし、「何を何で割るのか」がはっきり理解できていない場合は、無理に5年生の問題だけを練習するのではなく、小学3年生で学習した「わり算」まで戻って確認してみるのもおすすめです。
「12個のあめを3人で分けると、1人何個になる?」といった具体的な場面から、「わられる数」「わる数」の意味を確認することで、小数のわり算も理解しやすくなります。
小数の計算そのものだけでなく、「何を何で割っているのか」というわり算の意味を理解しておくことが、これからの割合や単位量あたり、さらには中学校の方程式や関数を学ぶときの土台にもなります。
「小数の計算が苦手」という場合は、5年生のうちにできるだけ整理しておくことをおすすめします。
6月 小数の倍 ★★★
割合につながる、5年生の最重要単元の一つです。
「もとにする量を1と考える」という割合の考え方は、5年生だけで終わりません。
この後、
・百分率
・割合のグラフ
・単位量あたりの大きさ
・速さ
など、さまざまな学習につながります。
さらに中学校では、
・比例・反比例
・関数
・確率
などを考えるときにも、数量の関係を捉える力が必要になります。
割合でつまずく子の中には、計算方法ではなく、
「何を1とするのか」
が分かっていないケースがあります。
例えば、
「男子が10人、女子が20人います。男子は全体の何%?」
という問題では、「10÷20」なのか「10÷30」なのかで答えが変わります。
計算方法を覚えるだけでなく、
「何と何を比べているの?」
「もとにしているのはどれ?」
と考える習慣をつけることが大切です。
計算はできるのに、文章題になると手が止まる
そんなお子さんは、「割合」の単元あたりから苦戦するかもしれません。割合では、問題文を読んで「何と何を比べているのか」「何を求めるのか」を整理し、筋道を立てて考える力が必要になります。
▼算数の土台にもなる「論理的思考力」の育て方はこちら▼
7~9月 合同な図形・図形の角 ★★☆
合同な図形では、形や大きさが同じ図形について学びます。
ここでは、
「対応する辺」
「対応する角」
などを見つけることが重要です。
中学校では「合同な図形」を使って、三角形や四角形の性質を説明したり、証明したりします。
そのため、5年生のうちから、
「この辺とこの辺が同じ」
「この角とこの角が同じ」
と、図形の特徴を言葉で説明する経験を増やしておくとよいでしょう。
ただ形を見て「同じ」と判断するだけでなく、「なぜ同じだと分かるのか」を考えることが、中学校の証明につながります。
うちの子、なんとなく図形が苦手だなと思ったら、それは日常生活や遊びの中で図形に触れる経験が足りていないだけかもしれません。
▼「図形・パターン」の感覚の育て方はこちら▼
9~10月 偶数と奇数、倍数と約数・分数と小数、整数の関係 ★★☆
整数の単元では、偶数・奇数や倍数・約数など、整数の性質について学びます。
例えば、
「12はどんな数で割り切れる?」
「3の倍数にはどんな特徴がある?」
といったことを考えます。
この内容は中学校数学の「正負の数」や「文字式」にそのまま出てくるわけではありませんが、数の性質を考える力として重要です。
整数の性質を学ぶことは、今後の分数の学習にもつながっていきます。特に、分数のたし算・ひき算では、分母をそろえるために倍数や約数の考え方を使います。この段階で、倍数や約数の意味を理解し、基本的な問題はすらすら解けるようにしておくと、後の分数の計算でつまずきにくくなります。
また、「ただ計算する」だけではなく、数そのものの性質に目を向ける単元として取り組んでみましょう。
10月 分数のたし算とひき算 ★★★
分数は、5年生の中でも特に優先したい単元です。
5年生では、異分母分数のたし算・ひき算などを学びます。
例えば、
1/2+1/3
のような計算です。
ここで必要になるのが、
通分・約分
です。
そして、分数の計算は6年生の
「分数×分数」
「分数÷分数」
へと続いていきます。
さらに中学校では、
・正負の数
・文字式
・方程式
などの計算でも、分数を扱います。
例えば、
x/3+2=5
のような式を解くときにも、分数や数の関係を正しく扱う力が必要です。
「分数が苦手だけれど、答えだけ覚えている」という状態だと、高学年から中学校にかけて苦しくなりやすいため、5年生の段階で分数の意味と計算方法をしっかり理解しておくことをおすすめします。
11月 平均 ★★☆
平均は、単に「全部足して個数で割る」という計算だけではありません。
例えば、
「5日間の平均気温は?」
「1人あたり平均何個?」
など、複数のデータを一つの数で表す考え方を学びます。
中学校では、平均値・中央値・最頻値など、データの特徴を表す方法を学びます。
そのため、5年生のうちから、
「この平均値から何が分かる?」
と考える習慣をつけておくとよいでしょう。
11月 単位量あたりの大きさ ★★★
ここも、5年生の重要単元です。
「1㎡あたり何人?」
「1個あたりいくら?」
「1時間あたりどれくらい進む?」
というように、異なるものを比べるときに「1あたり」で考えます。
この考え方は、
・割合
・速さ
・密度
・人口密度
など、さまざまな場面につながります。
特に中学校の理科では、密度や濃度など、「1あたり」の考え方を使う場面が出てきます。
「何を1とするのか」を考える習慣は、中学校数学だけでなく、理科にもつながる重要な力です。
12月 四角形と三角形の面積 ★★☆
5年生では、三角形や四角形などの面積を求めます。
ここで大切なのは、公式を覚えることだけではありません。
例えば、複雑な図形を見たときに、
「三角形に分けて考えよう」
「この部分を移動させたら長方形になる」
など、知っている形に変えて考える力を育てます。
中学校の平面図形では、図形の性質を使って長さや角度を求めたり、証明したりします。
そのため、「公式を当てはめる」だけでなく、「この図形をどう見れば解きやすいか」と考える経験が大切です。
1月 割合 ★★★
5年生の後半には、割合をさらに深く学びます。
百分率や「○%増えた」「○%減った」といった考え方が登場します。
例えば、
「1000円の20%引き」
「去年より10%増えた」
など、日常生活でもよく使う表現です。
割合は、5年生で一度理解したつもりでも、問題の文章が少し変わると急に分からなくなることがあります。
そのため、
「何を1とするのか」
「比べているのは何と何か」
を確認しながら、さまざまな問題に触れておくことが大切です。
6年生の比や比例・反比例、中学校の関数にもつながるため、5年生のうちに苦手を残したくない単元です。
1~2月 帯グラフと円グラフ ★★☆
帯グラフや円グラフを使って、割合を視覚的に表します。
ここでは、グラフを「描ける」だけでなく、
「何が一番多い?」
「全体の何%くらい?」
「この2つを合わせるとどれくらい?」
と、データから必要な情報を読み取る力が重要です。
中学校では、データの活用でさまざまなグラフや資料を読み取ります。
数学だけでなく、理科や社会でもグラフを読む機会は多いため、ニュースなどでグラフを見かけたときに一緒に見てみるのもおすすめです。
2月 変わり方調べ ★★★
5年生の最後には、数量の変化を表や式、グラフを使って考えます。
例えば、
「正方形を1個、2個、3個……と並べると、周りの長さはどう変わる?」
といった問題です。
ここで大切なのは、
「数が増えた」
だけを見るのではなく、
「どのような規則で変化しているのか」
を見ることです。
6年生の比例・反比例、そして中学校の比例・反比例や一次関数へとつながる考え方です。
中学校数学では、表・式・グラフを行き来しながら数量の関係を考えることが増えます。
5年生の段階から、「表を見て終わり」ではなく、「どんな関係があるのかな?」と考えることを大切にしてみましょう。
2月 正多角形と円周の長さ ★★☆
円と正多角形では、円の中心や半径、直径などについて学びます。
また、正多角形の性質を調べたり、図形を作図したりします。
6年生では円の面積を学び、中学校では円やおうぎ形などの平面図形へとつながります。
作図が苦手な場合は、定規やコンパスを使って、実際に図形を描く経験も大切にしてみましょう。
3月 角柱と円柱 ★★☆
角柱や円柱では、立体の見取り図や展開図について学びます。
6年生では立体の体積、中学校では空間図形へとつながります。
ここでは、実際の立体を頭の中でイメージする力が重要です。
例えば、
「この面を開いたらどんな形になる?」
「この辺とこの辺はつながっている?」
など、図を動かしながら考えてみるのもよいでしょう。
立体図形が苦手な場合は、紙で展開図を作ったり、箱を実際に開いてみたりすることもおすすめです。
小学5年生で、特に優先したい単元は?
ここまでたくさんの単元を紹介しましたが、すべてを同じ優先順位で考える必要はありません。
特に、中学校数学で点数を取るための土台という視点では、次の単元を優先しておきたいところです。
★★★ できるだけ大切にしたい単元
小数のかけ算・わり算
計算の正確さを身につけることが、その後の算数・数学の土台になります。
割合
5年生以降の算数で繰り返し登場し、中学校の比例・反比例や関数にもつながります。
分数
6年生の分数の計算、さらに中学校の数学の計算にもつながります。
単位量あたりの大きさ
割合や速さにつながる「1あたり」の考え方を身につけます。
速さ
単位量あたりの考え方と数量の関係を扱う、中学校にもつながる重要単元です。
比例・変わり方
6年生の比例・反比例、そして中学校の比例・反比例・関数につながります。
★★★の単元でつまずいたら、早めの復習がおすすめ
5年生になると、算数は「前の単元が分からなくても次の単元だけ勉強する」ということが難しくなってきます。
例えば、割合が苦手だからといって、割合だけを何度も練習すればよいとは限りません。
その背景には、
・小数の計算が不安
・わり算が苦手
・分数の意味がよく分からない
・「1あたり」という考え方が苦手
といった別のつまずきが隠れていることがあります。
「割合ができない」ではなく、
「どこから分からなくなったのか」
を探してみることが大切です。
これは5年生以降の算数を考えるうえでとても重要です。
家庭で今日からできること
5年生の算数では、計算問題をたくさん解くことももちろん大切です。
ただ、それだけでなく、
「どうしてそうなるの?」
と、ときどき尋ねてみるのもおすすめです。
例えば、
「どうしてこの式になったの?」
「この答えでおかしくない?」
「どっちを1と考えたの?」
「別の方法でも解けるかな?」
といった声かけです。
特に割合や速さ、比例などは、答えだけを見るよりも、どのように考えたのかを確認することが理解につながります。
ただし、毎回細かく説明させる必要はありません。
「今日の算数、何やったの?」
と話を聞くくらいでも十分です。
また、買い物をしながら、
「20%引きって、どれくらい安くなるのかな?」
「このジュースは1本いくら?」
「どっちの商品のほうが1個あたり安い?」
など、生活の中で算数を見つけてみるのもおすすめです。
まとめ
小学5年生では、算数の内容が一段と抽象的になり、
小数・分数・割合・単位量あたり・速さ・比例
など、中学校数学につながる重要な単元が次々と登場します。
特に、
「計算ができる」だけでなく、「数量の関係を考えられる」こと
が大切になってきます。
すべての単元を完璧にしなければならないわけではありません。
もし苦手な単元があれば、まずは★3つの単元から、「どこでつまずいているのか」を一緒に確認してみるとよいでしょう。
5年生のうちに一つひとつの土台を整えておくことで、6年生、そして中学校数学の学習にもつながっていきます。
「今の勉強が、どこにつながっているのか」を知ることで、子ども自身も算数を少し違った視点から見られるようになるかもしれません。
分からないところがあっても、焦る必要はありません。
大切なのは、できないところを責めることではなく、「どこからなら分かるかな?」と一緒に探してあげることです。
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